生化学若い研究者の会
2009/09/27 Sunday 00:03:25 JST
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2009 夏の学校ワークショップ トムガリー先生
prof_garry.png科学英語のコツ
 
トム・ガリー 先生
(東京大学教養学部附属教養教育開発機構 准教授)

 ● 要旨

 英語で科学論文を執筆する際には、論文全体の構造、研究目的や方法の説明、図表の作製から単語の選択や句読点の使用に至るまで、あらゆるレベルで様々な要素を考慮しなければなりません。いずれかに不備があれば、論文の説得力が落ちたりその真価値が認められなくなることがありえます。特に海外のジャーナルに投稿する際に日本語を母語とする執筆者が苦労するのは、冠詞、可算と不可算名詞、関係代名詞など、英語の特徴とも言える文法です。論文にこのような文法上の間違いが多いと、伝えたい意味が通じなくなったり、最悪の場合には英文の不備という理由で論文が却下されることもあります。また、これらの文法要素は文の意味に深く関係していますので、研究の内容をよく理解していない人に「リライト」や「ネイティブ・チェック」を頼んでも、正しく直してもらうことは期待できません。
 今回のワークショップの目的は、英語の文法的な難題にどのように取り組むべきか、すなわち自分の力でどのように英文をより正しく書けるようになるかを、参加者たちが事前に提出した文章のサンプルに基づいて検討することです。参加予定の方は、8月20日までに自分が書いた英語の論文を gallyworkshop@gmail.com へ送ってください。論文の一部分でも構いません。いずれの場合も、これまで他人にチェックされていない文章でお願いします。
 このワークショップは日本語で行ないます。

● 参考文献

「科学英語を考える 連載シリーズ」(トム・ガリー著、http://www.s.u-tokyo.ac.jp/ken/eng/englist.html、2004年〜2006年)
『English for Scientists』(トム・ガリー著、研究社、2007年)
『英語の数量表現辞典』(トム・ガリー監修、研究社、2007年)

 

● 略歴

1957年 米国カリフォルニア州生まれ
1979年 シカゴ大学大学院言語学修士課程終了
1980年 シカゴ大学大学院数学修士課程終了
1983年 来日
1986〜2005年 フリー執筆業(和英翻訳、英文執筆、辞書編集)
2005年〜現在 現職

 

● 若手へのメッセージ

 Science is a shared endeavor of the entire human race, so it requires a common language. In the 21st Century, that language is English, and English ability has become essential for scientists everywhere. I hope that you will continue to improve your English skills so that you can make even greater contributions to the progress of science. 

 

● オーガナイザーからのコメント

 英語の文章は読めるけど自分で書いたり、人と話したりする時にどうも意味が伝わらない―みなさんはこのような経験をしたことはないでしょうか。かといって、ネイティブスピーカーに文章のどこがおかしいか聞いても、「感覚的に」や「理由はわからないけどこの表現はこう書く」など、文章の向上にはあまり繋がらない返答が返ってくることがよくあると思います。その上、論文や英語での学会発表など専門用語や表現が多い文章は、専門家以外に聞いても曖昧にしか直してもらえない―よく聞く話です。ガリー先生のワークショップではこのようなコミュニケーション問題の原因を紹介し、その改善のためにどういった方法をとればいいのかを考えることを目的としています。
 ガリー先生の著作は、上記の参考文献を見てもらえればわかるように、非常にわかりやすく、コミュニケーションの向上に繋がるものが揃っています。日本人の科学者がなぜ英文に苦労するのかを理解していて、どこを直せば良いのかを具体的に示してくれています。英語が母国語の私も、「こう説明すればいいのか」と納得させられることばかりです。
 特に科学英語の改善法については、なかなか聞くことがないと思うので、この機会に先生の話を聞いて、英語で良い論文・発表が自分で作れるようになりましょう。
 

 
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