水を学ぼう。


日本ミリポア株式会社

熊井広哉先生(日本ミリポア株式会社ラボラトリーウォーター事業部)

オーガナイザー:大政素子(株式会社 羊土社)

20日14:45〜

 バイオ実験には欠かせない「水」。
 水質が重要であることはわかってはいるものの、なかなか水の使い方や管理について学ぶ機会がない、というかたも多いのでは?
 本ワークショップでは、研究者がぜひとも知っておきたい水の知識を、わかりやすく解説していただきます。
 この機会に、ご自分の実験精度UP!のためにも、実験用水について学んでみてはいかがでしょうか?

講師要旨【熊井広哉】
日本ミリポア株式会社ラボラトリーウォーター事業部

 実験台に収められている数々のガラス瓶。その上の、試薬の種類、濃度、作成日、pH、作成者・・・を示すビニールテープ。バイオ実験者にとって極当たり前のラボの光景は、実験結果の再現性を得るための試薬の品質管理において大変重要な意味を持ちます。一方で、実験に用いる水の純度についてはどうでしょうか。どんなに純度の高い試薬を選んだとしても、実験用水がその純度に満たなければ、水中の不純物が結果に影響し、正しい測定値が得られません。

 水道水には塩素が含まれ水中の微生物の増殖を抑制しています。一方、実験用水は精製工程で塩素が取り除かれているため、大変汚染し易い環境におかれています。純水・超純水装置内でのバイオフィルムの形成は、エンドトキシンの放出を促し、生細胞を扱う実験の中で問題を生じさせます。また、微生物由来の各種代謝成分も、同様にバイオ実験に影響を与えることがあります。微生物は加熱滅菌により効果的に低減されますが、エンドトキシンに代表されるように、オートクレーブで十分に失活することができない物質も存在します。実験用水を精製するに当たり、微生物の増殖を抑え、産生される各種の物質を適切に取り除くためには、適切な精製技術が必要になります。イオン交換や蒸留は実験用水の精製方法として利用されていますが、それぞれの精製方法では物質の除去に選択性と限界があります。エンドトキシンやその他の微生物由来の不純物を確実に取り除くことはできません。また、微生物を滅菌する方法ではないため、実験室で長期間使用した場合には、微生物による汚染箇所となっていることが多いのです。

 超純水装置Milli-Qを販売する日本ミリポア(株)ラボラトリーウォーター事業部では、無料技術セミナーMilli-schoolを通じて、各種の分析、研究の背景に合わせ、実験用水の適切な取り扱い方をお伝えしてきました。これまで蓄積してきた、バイオ実験に用いる水質の重要性を、純度、使い方および日常の水質管理の視点に基づき、分かり易く解説します本ワークショップにおいて、特にバイオ実験で問題となる実験用水への微生物由来の不純物の混入によるトラブルを防止するための方法をお伝えすることで、実験室における水質管理の基礎を学んでいただければ幸いです。



 

熊井広哉先生 プロフィール

1. メールアドレス
hiroya_kumai@millipore.co.jp

2. ホームページ
http://www.millipore.com/LW

3. 略歴
早稲田大学大学院物理及応用物理学部生体制御専攻修了
現在日本ミリポア株式会社ラボラトリーウォーター事業部マーケティング部
在職中

4. 研究テーマと抱負
在学中は免疫システムに重要な転写因子の機能解析

5. 趣味
ウェイクボード、スノーボード

6. ご自身の院生,ポスドク時代について(若手へのメッセージも)
私自身の学生時代の時より皆さんの研究への熱意が数倍もあるようにまぶしく感じます。
コミュニケーション力も研究者の重要なスキルの内だと思います。夏の学校への参加が
皆さんのネットワーク作りに役立つことを期待しています。

7. 研究者になるために必要なものは?
アプローチ方法をいくつも考えられる柔軟な探究心、遊び心、コミュニケーション能力

 

 

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