【中村保一先生】 講師要旨
コピペ系バイオインフォから脱皮しよう!生化学者のためのバイオインフォ使いこなし
◯能書き
「ポストゲノム研究」の雄叫びがソコココであがっている。もちろん、ヒトに関してはそのとおりかもしれない。研究予算獲得のためには「アレはおわった。これからはコレが新しいのだ」と絶えず声高にさけばねばならないのもわかる。わかるが、ちょっと叫ばれ過ぎの感もありはしないか。
GOLD(TM) http://www.genomesonline.org によると、世の中のゲノムプロジェクトは、次のような状況にある (7月14日現在; ただし、このリストにはESTプロジェクトが含まれている)。
Published complete genomes: 273
Prokaryotic ongoing genomes: 724
Eucaryotic ongoing genomes: 495
「終了した」プロジェクトと「進行中」のプロジェクトの数を比較していただきたい。もちろん、グラントが切れてしまったり、技術的な暗礁に乗り上げたなどの理由により、永遠に「進行中」のままのプロジェクトも相当数存在するに違いない。しかしそれらを大幅に割り引いても、終了したゲノムと進行中のゲノムの数の差はどうだろうか。
主要モデル生物の配列決定が終了した今、ようやくわれわれはゲノム塩基配列解析のための豊富な経験と充分な機材を得て、比較ゲノムや未知のゲノムの解明あるいは育種を目的とした、より幅広い生物種のゲノム解読をおしすすめようとしているのである。われわれは今、まさにシーケンス時代まっただ中にいるのである。
つまり、普通にラボで普通に生化学の実験をしているあなたにも、マイナーな生物種を扱っているからゲノムなんてでてこないよ... と思い込んでいる君にも、ある日突然、ゲノムやESTなどの大量塩基配列がふりかかってくる可能性があるのだ。
この分科会は「実践系バイオインフォPart1」と題し、まずはゲノムオーダーの配列解析をとりあつかい、えいやっと手もとでやっつけるための環境作りと、考え方、使えるツールなどを紹介して行こうと思う。
実行環境としては、実験生物系の計算機環境として、個人的に現在最も良い選択肢であると思えるMacOSXを搭載した計算機を用い、参加者が実際に手を動かし、セットアップから始める形ですすめたい。アップルコンピュータ社のご好意により貸与された機材を用意するが、持参したMacにセットアップして持ち帰るのも良い考えだ。
とは言え、この要旨を書いている段階でまだなにをどうすすめるか、まとまっていない。許せよ。
http://www.kazusa.or.jp/~yn/jp/?seikawakate2005 に追加情報・フォローを置いていく予定。こちらに要望や質問も書き込めるようにするので、遠慮なく書き込んでいただきたい。いろいろと要望を出してもらったほうが助かる。
◯暫定版実施要項 (あまりにも私の要旨提出が遅いので、オーガナイザーの片山さんが「こんな感じで…」と、つくってくれました。ありがとう。そしてスマン ^_^;)
<1コマ目>(19日10:30?) ※開校式の前となりますのでご注意ください。
内容:MacOS Xに様々なバイオインフォのツールをセットアップします。
あなたのコンピュータでBLASTが動き出し、注目する遺伝子の本当の姿が見えてきます。
<2コマ目>(19日14:00?) ※19日の他のWS枠と重なりますのでご注意ください。
内容:なぜMacOS Xか?から始まり、配列解析の基本から、ncbitoolsやemboss、ゲノムデータ等の保守管理の仕方、各ツールの連携までを実習。最終的には、同じモチーフを持つ配列の系統樹を描く、目的のprimerをつくるなどを目指す。
HP :
http://www.kazusa.or.jp/~yn/jp/
中村先生によるこのWSのための特設ページ:
http://www.kazusa.or.jp/~yn/jp/?seikawakate2005