立体構造から分子機能を覗いてみよう!

講師:緒方 一博 先生
  (神奈川科学技術アカデミー、横浜市立大学医学部構造生物学研究室)
血液細胞の増殖、分化に関わる転写調節因子 c-Myb による DNA 認識と転写調節の分子機構    樋口 芳樹 先生
  (京都大学大学院理学研究科化学専攻)
X 線結晶構造解析の前と後〜微生物の水素代謝システムの  構造化学的研究から〜 オーガナイザー:藤井 誠
       (姫路工業大学大学院理学研究科生体情報学II講座)

 立体構造と聞いて皆さんはどの様な事を考えますか?生化若手の会に来られる多く の人にとって「立体構造は難しい」、「データをどのように見て良いのか解らない」 、「重要なのは解るのだけれど、どうもとっつきにくい」そんなイメージがあるので はないでしょうか。しかし、現在、主要ジャーナルにも毎週のように多くのタンパク 質の立体構造解析が報告され、その情報の重要性は日に日に高まってきています。そ こで今回は、立体構造と機能相関に焦点を当て、現在、構造解析の二大主流であるNM RとX線結晶構造解析を専門に行っておられる先生をお呼びしました。

 緒方先生には、NMRの基礎と転写因子MybによるDNA認識、転写活性と構造的揺らぎ の関係についてお話していただき、樋口先生には、X線結晶構造解析の基礎と水素の 酸化還元タンパク質であるヒドロゲナーゼの立体構造解析についてお話していただく 予定です。

 今回の分科会が、「立体構造解析の結果から何を学び、そこを出発点としてどう研 究を進展させ、何を何処まで明らかにできるかを見極る」ということについて、参加 者の皆さんに考えるきっかけを与えられるような分科会になればと考えています。立 体構造を決定することの重要性、立体構造から何が解るのか(また、立体構造が決定 してもこういうことは解らない)、そして、その情報をどのように生化学的、分子生 物学的実験等にフィードバックさせていけばいいのかという点に重点を置いて、立体 構造解析の基礎からお話ししていただく予定です。 皆さんの参加をお待ちしています。


参考文献