脳神経系は複雑で精密な神経ネットワークを基盤とする情報処理器官です。複雑な高次脳機能を解明していくうえで、特定の神経伝達物質に注目し、そのシグナル伝達系や神経生理作用を明らかにしていくことは重要です。 グルタミン酸は中枢神経系における興奮性の神経伝達物質であり、記憶・学習の基礎過程と考えられているシナプス可塑性をはじめ、多彩な神経生理機能と深く関与することが示唆されています。グルタミン酸の多様な神経生理作用は、多種類のグルタミン酸受容体によって媒介されており、グルタミン酸受容体の分子的、機能的多様性が明らかにされつつあります。
| グルタミン酸受容体の分類 | ||||
| イオン透過型 | AMPA | α1, α2, α3, α4 | ||
| グルタミン酸受容体 | カイニン酸 | β1, β2, β3, γ1, γ2 | ||
| NMDA | ζ1, ζ2, ε1, ε2, ε3, ε4 | |||
| 代謝型 | mGlu1, mGlu2, mGlu3, mGlu4, | |||
| グルタミン酸受容体 | mGlu5, mGlu6, mGlu7, mGlu8 | |||
この分科会では、グルタミン酸受容体の研究で有名な東京大学の三品昌美先生をお招きして、グルタミン酸受容体を介する神経生理機能について、分子レベルから個体レベルまで幅広くお話していただく予定です。