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キュベット委員会とは?

生化若手の会では、キュベット委員会という組織を設け、普段は表に出にくい若手(学部生、大学院生、研究員、技術補佐員など)の意見を発信するための活動を行なっております。キュベット委員会の活動は、雑誌『蛋白質核酸酵素』(共立出版)の巻末(編集後記の前項)に掲載されている1ページの企画欄「Cuvette」からスタートしました。現在、『蛋白質核酸酵素』の休刊に伴い、新たに『実験医学』(羊土社)の「オピニオン」コーナーから、若手の意見を発信しています。 当委員会による企画の他に、生化若手の会の枠を超えて幅広く生命科学分野の若手の皆様からのご投稿もお受けしております。また、文章を通じた意見の発信に対して意欲のある方を募集しております。

来歴

キュベット欄は、1966年頃より蛋白質核酸酵素誌 上で掲載がはじまり、以来、時々の生化若手の会スタッフにより企画運営されてまいりました。過去の紙面をふりかえると、学生運動の盛んだった60~70年 代には「生化学若手の全国的連帯」や「研究室の民主化」といった問題への取り組みについて、80年代には「研究現場のジェンダーの問題」や「オーバードクターの問題」など、そして90年代には「若手の会の活動報告」や「学生の経済問題」などといったように、時代に応じて若い生命科学者たる若手が注目していた事柄がキュベット欄で取り上げられてきたことがわかります。

長い歴史をもつキュベット欄ですが、わたしたちが企画にあたり特に大切にしている点は、「未来を担う私たち若手研究者の為に有意義であること」です。現在 日本において、生命科学研究の最前線における実働の担い手は「大学院生~ポスドク、テクニカルスタッフ」であす。しかし、この若い世代の意見が公の場に挙がる機会は 非常に少ない。 “蛋白質核酸酵素”本誌の紙面を飾るのは、「成功した研究者」の土産話ですが、誌面の奥、研究業界の底には「まだまだ羽ばたけない研究者(若手含む)」 「成功する前にはじき出された者」「陽の目を見ることの少ないテクニシャン」らの声が、光もあてられずに埋もれているのでは? 本キュベット欄は、若手も執筆し志を表明することができる公の場です。わたしたちは、これからも現場の生の視点を一つ一つ拾い上げる紙面づくりを通して、研究問題に対して若手世代が共有できるコンセンサス・問題意識を作っていければ、と考えております。

キュベット委員会では、編集委員を広く募集しております(生化若手の会会員に限らず)。私たちと共に、“研究の現場を担う若手の新鮮な声”と多面的に向き合い、研究する人生の足場を見つめ直してみませんか?


活動に興味のある方は、こちらに連絡ください。
キュベット委員会 委員長 石坂優人
ishizaka[at_mark]castor.sci.hokudai.ac.jp
※at_markは@に変えて送信してください。